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慢性期、急性期疾患を問わず整形外科全般に対応します。

検査・治療法の特徴

救命救急センターの使命である、外傷や骨折など急性期疾患(四肢外傷や骨盤骨折、脊髄脊椎損傷など)のみでなく、専門性の高い脊椎や関節などの慢性期疾患の診察治療を行っています。
治療の際には各疾患に対して医師全員でチームワークを組み、手術症例に対してはケースカンファレンスを行い、最善の手術方法を検討しています。

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手外科

2020年4月より手外科・マイクロサージャリー手技に習熟した医師が赴任したことから、上記手技を要する患者さまの診療が可能となりました。現在、手外科・マイクロサージャリーを要する患者さまを形成外科と協力しつつ治療に当たっています。
手外科とは
手外科は、肘~手指までの骨折、脱臼、切創、挫滅創などの外傷、腱鞘炎、テニス肘などの腱の障害、へバーデン結節や母指CM関節症などの変形性関節症、手根管症候群などの抹消神経障害、先天性の障害や関節リウマチによる手指変形、などを治療します。さらに、手術用ルーペや手術用顕微鏡を用いて微細な手術を行うマイクロサージャリーという技術を駆使して、切断指の再接着、上肢や下肢の骨や皮膚の再建なども担当します。(日本手外科学会HPより)

マイクロサージャリーとは

マイクロサージャリーは、手術用ルーペや手術用顕微鏡を用いた微細な手術を行う技術です。整形外科領域では切断指や各種神経血管損傷、組織再建などで微細な神経や血管をつなぎます。
 
(画像は日本マイクロサージャリー学会HPより抜粋)
(患者様の許可を得て掲載しています)
※手術画像が表示されます。苦手な方はご注意ください

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脊椎外科

ナビゲーションを使用した小侵襲手術に取り組み、椎体骨折や脱臼、骨盤骨折、不安定性の強い変形脊椎に対して強固な初期固定、術中の電気生理モニタリングを導入、安全で正確な手術を行い、早期の離床、退院が可能になっています。また、感染症の脊椎疾患に関しても、内科連携のもと早期の診断と治療が可能です。
令和元年7月から、毎週金曜日に脊椎専門外来も新設しています。

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関節外科

関節手術も可能な限り低侵襲手術を行っています。人工関節分野では3次元立体骨モデルを四国で初導入しました。2021年12月には高知県で初めて最新の人工関節手術支援ロボット「ROSA Knee(ロザ・ニー)システム」を導入しました。個々の患者さまに合わせた手術が可能で、骨髄腔への侵襲が小さく、出血が少ないなどのメリットがあり、全症例で良好な手術成績が得られています。
また、若年者の軟骨損傷に対しては、培養軟骨の移植術、鏡視下手術を行っています。関節リウマチに対しては、通院による生物学的製剤治療を行い、内科と連携診療を行っています。
3Ⅾ立体骨モデル
高知県は、全国的に見ても高齢化率の高い県です。当院では、高齢者に多い疾患である膝関節の治療に力を注いでいます。治療法としては、大きく「筋力療法」、「温熱療法」、「薬物療法」、「手術」があります。その中でも、「手術」については、四国で初導入となる「3D立体骨モデル」も採用しています。
「人工関節」(人工膝関節置換術)の手術は、傷んだ関節の表面を切除し、金属やセラミック、人工の軟骨に置き換える手術です。関節の痛みを取り除く効果は大きく、手術後は車の運転や軽い運動、仕事もできます。そして、この手術の際に、患者さまの膝の関節を実物大で再現した骨モデル(3D立体骨モデル)を作成し、医師が事前に模擬操作を行うことで、より正確で安全な手術が可能となります。
個々の患者さまに合わせた手術が可能で、手術時の出血も少なくなり、骨への負担が軽減されるというメリットがあります。
「3D立体骨モデル」は、平成27年度まで先進医療でしたが、平成28年4月から保険診療が適用されることになりました。
平成26年度の手術実績では、手術件数82件のうち、3D立体骨モデルを実施した件数は61件と約74%の方に採用されています。また、手術時の平均年齢は74歳となっており、最高齢は92歳です。
昨今、「健康寿命」(元気で生活できる寿命)が注目されていますが、「健康寿命」では、足・腰の健康がとても重要です。階段の昇り降りや、立ち上がりの痛みなど、年だからだ、と諦めないで、是非、当院にご相談ください。
人工関節手術支援ロボット「ROSA Knee(ロザ・ニー)システム」
2021年12月に最新の人工関節手術支援ロボット「ROSA Knee(ロザ・ニー)システム」を高知県で初めて導入しました。最先端の手術支援ロボットによる治療によって人工膝関節置換術における骨切りやインプラントの設置をロボットがアシストすることによって、低侵襲で合併症リスクの少ない手術をめざします。
ROSA Knee は 、執刀医のサポートを行う手術支援ロボットで、六軸多関節ロボットアームと光学カメラユニットに分かれていて、患者の膝の位置を正確に把握し、人工膝関節を置換するための骨切り量を0.5㎜単位、角度を0.5°単位で設定が可能となります。
骨を削る量や人工関節をどのように設置するかは、執刀医の経験・技術や感覚が担うところが大きいと言われていますが、この人間の感覚によって行われている重要な部分を、術中にロボットが評価計測を補助し、執刀医の骨切りや人工関節の設置位置をガイドすることで、より正確に精度の高い安定した手術を可能にするのが手術支援ロボットの役割です。「ロボットが自動的に動いて手術を行うの?」と思われるかもしれませんが、あくまで医師の執刀を補助する道具という位置づけとなります。
大腿骨頸部骨折
 
●地域医療連携パス
当院では大腿骨頸部骨折に対して県内の7つの病院と連携し、治療・リハビリテーションのや役割分担を行い切れ目のない円滑な医療提供に努めます。
 
●リハビリテーションの早期介入
廃用症候群予防を目的に手術前より理学療法を実施し、手術後は早期の離床を促しています。
さらに、せん妄や認知面の低下予防、日常生活動作の早期自立を目的に作業療法士も術後に
介入しています。

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検査・手術実績

2022年実績
脊椎178
 頸椎      24
 胸椎26
 腰椎128
 
関節223
 人工関節(股)
89
 人工関節(膝)
91
 人工関節(その他)
1
 その他の関節手術
42
 
骨折  571
 大腿骨頚部93
 大腿骨転子部  92
 大腿骨その他20
 上肢197
 下肢117
 その他52

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主な検査・設備

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医師紹介

北岡 謙一

第二整形外科部長

北岡 謙一きたおか けんいち

高知医科大学 平成4年卒業

専門分野外傷学、脊椎・手足外科、人工関節、ロコモ、教育科学
指導医・専門医・認定医
日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会脊椎脊髄病医、日本体育協会スポーツドクター、認定医療メディエーター
高橋 芳徳

医師

高橋 芳徳たかはし よしのり

徳島大学 平成20年卒業

専門分野手外科、外傷
指導医・専門医・認定医
 日本整形外科学会整形外科専門医、日本手外科学会認定手外科専門医
高橋 芳徳

医師

古月 拓己こづき ひろき

高知大学 平成24年卒業

専門分野手外科
指導医・専門医・認定医
 日本整形外科学会専門医、がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修修了
濵 紳悟

医師

中島 大生なかじま だいき

徳島大学 平成27年卒業

専門分野
指導医・専門医・認定医
日本整形外科学会整形外科専門医、がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修修了
高橋 芳徳

医師

中山 祐作なかやま ゆうさく

徳島大学 平成28年卒業

専門分野手外科、整形外科全般
指導医・専門医・認定医
 日本整形外科学会専門医、がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修修了

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