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放射線科診療科・部門紹介

CT検査について

CTの写真

X線CT検査は、X線を出すX線管と、向かい合わせにあるX線を測る検出器が体の周りを回ることで、体の輪切りの画像を撮影することができる検査です。
当院では、以前より64列マルチスライスCT装置が稼働しておりましたが、新病院移転時にさらにもう一台64列と、新たに256列のマルチスライスCTが導入され、計3台が稼働しております。
256列マルチスライスCTは、短時間で、広範囲を、薄いスライスでの高分解能撮影が可能になりました。更に、3次元画像処理用ワークステーションを用いて、高画質な心臓血管、また脳血管などの3次元画像の提供が可能になりました。

CT検査を受けられる方へ

検査に要する時間は、部位、検査内容によって異なりますが、5~30分程度です。金具の付いた洋服や下着、アクセサリーなどがありますと検査の妨げになります。この場合、検査着に着替えていただくことがあります。検査中は、あおむけで寝て検査をうけます。体を動かさないようにご協力ください。検査部位によっては呼吸の合図により息を止めていただくこともあります。
妊娠している方又は、可能性がある方、授乳中の方がCT検査を受けられる場合は、医師、担当技師に申し出てください。

CT検査の造影剤について

CT検査には、検査の途中で静脈に注射する造影剤を使用することがあります。造影剤は24時間以内に、尿と一緒に体外に排泄されます。造影剤使用後は水分をいつもより多めに取ってください。水分制限がある方は、医師と相談してください。検査後、吐き気、じんましんなど症状がでた場合は、当院までご連絡ください。

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MRI検査について

MRIの写真

MRI(Magnetic Resonance Imaging system)とは、磁気共鳴画像装置のことです。MRI検査は、非常に強い磁石と電波と体内の水素原子を利用して、人体の様々な断面を撮像する検査です。下の図のように、頭部の輪切り画像や腰椎の画像をえることができます。また、造影剤の注射なしに、頭頚部や下肢の血管の画像を得ることができるのも、MRI検査の利点です。
当院では、新病院の移転に合わせ装置を更新し、GE社製の1.5Tと3TのMRI装置2台が、現在稼働しています。
撮影に必要なコイルは頭部・腹部はもとより、乳房用、関節用等も揃え多くの部位の検査ができます。強力な傾斜磁場がえられ、パラレルイメージング法などの撮影技術の向上により撮影時間を短くすることが可能になりました。また、患者さまが動いても鮮明な画像がえられる体動補正の機能も装備されています。
  • 頭部MRA画像
  • 頭部MRA画像
  • 頭部MRI画像
  • 頭部MRI画像
  • 頚部MRA画像
  • 頚部MRA画像
  • 腰椎MRI画像
  • 腰椎MRI画像

MRI検査を受けられる方へ

検査に要する時間は、部位、検査内容によって異なりますが、30~60分程度です。検査の前には必ず排尿排便をすませてください。
所持品はすべて、ロッカーに入れてMRI検査室には何も持ちこまないでください。MRI検査室は強い磁石の力(磁力)がはたらいています。磁石にひきつけられたり、画像に影響したりするおそれのあるもの、破損のおそれのあるものは検査前に担当技師がチェックし、あらかじめ取り外していただきます。検査部位の近くにファスナーなどの金属類がある場合には検査着に着替えていただくこともあります。
検査中はベッドが円筒状の装置内に入り、コンコン、ガーガーと大きな音が続きます。大きな音が気になる方は、申し出てください。耳栓、ヘッドフォンをご用意します。(完全には音を消すことはできません。) 検査中、体を動かさないようにご協力ください。検査部位によっては呼吸の合図により息を止めていただくこともあります。
また、検査中気分が悪くなった場合には、あらかじめブザーを持って頂いておりますので、ご活用ください。

MRI検査の造影剤について

MRI検査をより詳しく行う場合には造影剤を使用することがあります。検査の途中で静脈に注射する造影剤や検査前に飲んでいただく経口造影剤があります。静脈注射した造影剤は尿と一緒に体外に排泄されます。造影剤使用後は水分をいつもより多めに取ってください。水分制限がある方は、医師と相談してください。検査後、吐き気、じんましんなど症状がでた場合は、当院までご連絡ください。

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マンモグラフィ検査について

マンモグラフィーの写真

乳房のX線撮影のことです。乳房撮影専用の装置を使用します。2枚の圧迫板と呼ばれる板で乳房を挟み、乳房を薄く広げて撮影します。 乳房は主に乳管や結合組織などを含めた乳腺と脂肪で構成されています。乳がんは乳腺から発生するため、乳腺がよく見える写真を撮る必要があります。乳房を薄く広げることにより、乳腺を広げて分離させ、よく見えるようにしています。また、薄く広げることで、撮影のための放射線の量をへらし、検査を受けられる方の被ばくを減らす目的もあります。撮影した写真を見比べて、左右で異なるところはないか、腫瘤や石灰化はないかなどをみています。
新病院移転に合わせ、トモシンセシス3D装置が導入されましたが、これは見たい構造に焦点を合わせた画像を提供することが可能で、乳腺構造の重なりにより発見が難しかった病変や、高濃度乳腺の観察が容易となりました。

マンモグラフィ検査を受けられる方へ

上半身は全部脱いでいただくようになります。眼鏡やネックレスははずしていただきます。髪の毛の長い方は後ろでとめていただくことがあります。
圧迫の痛みは個人差があります。我慢できない場合は、お気軽に担当技師までお申し出ください。

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RI(核医学)を用いた検査・治療について

RIの写真

RI検査(核医学検査)は、ごく微量の放射線同位元素(Radioisotope[RI],ラジオアイソトープ)を目印とした医薬品を使った検査です。その医薬品を注射などで、体の中にいれると、医薬品が臓器や病変部に取り込まれます。医薬品から放出される微量の放射線をガンマカメラで撮影します。
この検査では、肉眼では見えない体の内部や臓器の働き具合、腫瘍の活動性や広がりを知ることができます。時間を空けたり、別の薬を負荷したりして、繰り返し撮影することで、より詳しく臓器の機能の評価を行う検査があります。また、骨、骨髄、腫瘍、炎症の検査では、血流によって医薬品が全身に分布するので、一度の検査で全身を撮影することができます。
X線CTやMRIでは、得られにくい臓器の機能、代謝情報を画像化できるので、治療方針の決定、治療効果の評価などに重要な検査方法のひとつとなっています。

RI検査(核医学検査)に用いられる放射線医薬品について

RI検査(核医学検査)に用いられる放射線は、影響の少ないガンマ線を用いています。放射線を出している時間が短く、検査で使う薬剤量はきわめて微量です。また、投与された医薬品は、尿や便によって排泄されます。
また、放射線医薬品の副作用は、(社)日本アイソトープ協会医学・薬学部会放射性医薬品安全性専門委員会)によりますと、ごくまれで、5年間の調査で、10万人あたりに1.3~2.7人と非常に少ないことが報告されています。報告された副作用は、顔面紅潮、悪心、吐き気、めまい、気分不良、皮膚発赤などで、重篤なものはありませんでした。
以上のことから心配なく日常の検査に用いられています。

代表的なRI検査(核医学検査)

RI(核医学)を用いた治療について
多発骨転移に対して疼痛緩和を目的とした治療としてストロンチウム、骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌で内臓転移のない症例に対しても塩化ラジウムという治療薬を用います。
まずは当院の放射線科外来にてご相談ください。

骨シンチ
骨は、常に形はそのままに、骨破壊と骨再生を繰り返しています。骨に病気が発生すると、このバランスが崩れ、骨が溶けてしまったり、骨を作りすぎたりすることが起きます。骨シンチは、骨に集まる医薬品を使い、骨のバランスが崩れていないかを調べます。このバランスを調べることで、がんが、骨転移しているかどうかを知ることができます。また、骨の炎症、骨折、その他の骨の病気も診断できます。

心筋シンチ
心臓は、全身に血液を送るポンプの働きをしています。心筋は、心臓の筋肉です。この心筋が、心臓から心筋につながる血管(冠動脈)が細くなるか、詰まってしまって、心筋に流れ込む血流の量が減る(虚血)状態になると、栄養や酸素が届きにくくなります。心筋シンチは、心筋に集まる医薬品を使うことで、虚血の状態を調べることができます。また、別の薬を使い、心臓に負荷をかけて、検査することがあります、安静時と負荷時の結果を比べることでより詳しく、心臓の機能を評価することができます。

脳血流シンチ
脳の血流量に比例して脳に集まる医薬品を使い、脳の血流を評価する検査です。脳血流の異常を調べることで、脳血管障害(脳梗塞など)の病態評価、アルツハイマー病などの認知症、変性疾患の鑑別診断などに役立ちます。脳の病気では、形の異常の前に、機能の異常があらわれることがあります。脳血流シンチは、脳血流から脳機能が推定できるので、病気の早期の診断に役に立ちます。

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放射線治療について

リニアックの写真

放射線治療は、外科的手術と化学療法(抗がん剤)とともに、悪性腫瘍(がん)の主な治療法の1つです。放射線治療の特徴はがんを切らずに治療し、臓器の機能や美容を保つことができることがあります。また、体力や病気の進行度によって手術ができない場合でも治療することが可能です。
放射線治療は、①治癒させることが目的の治療(根治治療)、②がんによっておこっている症状を和らげるための治療(緩和治療)の2つの目的で行われます。根治治療では、抗がん剤や手術を組み合わせることで、より治療効果を高め、再発の可能性を下げることができます。緩和治療では、骨転移による痛み、脳転移による神経症状などを和らげ、生活の質(QOL)を保つことができます。

放射線治療の実際

本院では、身体の外から放射線を照射する外部照射法を行っています。外部照射は以下のように行われます。

(1)固定具の準備
頭頚部のがんを治療する場合には、シェルと呼ばれる固定具をつくることがあります。治療は、複数回行われるので、毎回同じ体位で行うためと位置合わせの印をつけるために使用します。
乳がんや胸部の放射線治療のときには、専用の枕や腕置きを使用することがあります。

(2)治療計画
シェルなど固定具を使用して、CTを撮影します。その画像をもとに、放射線治療専門医が放射線をどの部位に、どの角度で、どのぐらいの放射線の量を何回照射するかという治療計画を立てます。

(3)照射の準備
治療計画をもとに、皮膚表面か、シェル表面に、印を描きます。

(4)放射線の照射
治療は、身体やシェルに描かれた印を使って放射線技師によって行われます。治療中は、印が消えないように、注意をお願いします。
また、多くの場合は、治療室に入ってから10~20分ぐらいで退出することができます。治療中は、動かないようにしてください。放射線治療は、多くの場合は、10~40回と長い期間の治療になります。困ったことや気がついたことがあれば、申し出てください。
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