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放射線治療

 放射線治療は、がん診療において、手術、薬物療法に並ぶ重要な治療法の一つで、手術と同様、がんのある部分だけを治療する局所治療です。 一方、薬物療法は全身に効果を発揮する全身療法となります。
 放射線治療では手術と異なり臓器を取らずに治すことが可能で、臓器の機能や形態を温存しつつ、身体への負担が手術より少なく、比較的安全に腫瘍を縮小させることが期待できます。局所治療なので効果、合併症も原則として治療した部分に限られます。
 臨床的には、根治的放射線治療、緩和的放射線治療の二つに大きく分類されます。根治的治療は、根治を目指す治療方法で、がんの治癒ないしは長期的な生存を目標とし、安全な範囲での最大量の照射を行い、薬物療法と併用されることも多くあります。一方、緩和的治療は、がんそのものによる痛み等を和らげたり、がんが引き起こす様々な症状を軽減することで、患者さまのQOL(生活の質)を維持・改善することを主眼とします。緩和的治療で最も多く行われるのが骨転移であり、7割で疼痛緩和、3割で疼痛消失が得られると言われています。そのほか、呼吸困難、通過障害、上大静脈症候群など、がんの進展に伴い起こる様々な症状に対し、放射線治療を行うことで、症状の軽減が期待できる場合があります。

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当院の放射線治療の流れ

 主治医の元で治療方針を検討し、放射線治療が必要と考えられた場合に、当科へ紹介していただきます。院内からの紹介の場合は、当科を含む複数科でのカンファレンスを経て紹介されることもあります。放射線治療の適応があると判断されると、放射線科医より患者さまに治療方法や考えられる合併症などについて説明を行い、放射線治療の同意が得られたら、治療計画用のCTを撮影し、そのデータをもとに、放射線治療専門医と共に、治療範囲、線量、回数などの計画を立てます。放射線治療中は、放射線科医、専従看護師が診察を行うことで、有害事象を最低限に抑え、治療が完遂できるよう支援していきます。
 当院ではX線、および電子線を発生させる放射線治療装置(リニアック、直線加速器)を有しており、2014年4月に、Varian社製Clinac iXに更新しました。また、2019年の病院の新築移転に伴い複数のエネルギーを照射することが可能となり、より適切な照射野が得られるようになりました。
  • 射線治療装置の様子
  • 放射線治療の操作の様子
  • 射線治療装置
  • 放射線治療装置

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放射線治療の品質向上に向けて

 放射線治療に携わるスタッフは、放射線治療専門技師や医学物理士などの専門的な資格を有する診療放射線技師、専従看護師、医師などです。診療放射線技師を中心に、最適で安全な医療の提供のために品質管理を徹底して行っています。品質管理の一環として定期的に第三者機関(医用原子力技術研究振興財団)による線量評価を受けています。
 スタッフ一同、患者さまやご家族の方々に安心して放射線治療を継続して受けていただき、少しでも皆さまのお役に立ちたいと考えております。少しのことでも遠慮なさらず、お気軽にご相談ください。
  • 証明書
  • 放射線治療の様子
  • 放射線治療の様子
  • 放射線治療の様子

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